矢祭町には様々な活動をされている団体が数多くあります。
今回紹介する「景観まちづくり会」もその一つ。
もともとは、平成17年「矢祭町第三次総合計画」策定の際に組織された「矢祭町まちづくり委員会」の4つの分科会の1つだったそうです。その後、総合計画を策定され委員会は解散されました。
しかし、「次世代を担う子友達に郷土愛を持ってほしい」「ともに支えあいながら暮らせるまちづくり」「景観まちづくりを実践しよう」ということで、委員会が解散されたのちに改めて有志団体として結成されたのが現在の「景観まちづくり会」の始まりです。
発足当時は主要メンバーが私費を投じて活動費に充てたり、必要な資材や活動場所は寄付や協力を得ていたのだそうです(現在は会員の年会費と町等の補助など)。
さて。
2月と思えないほどのあたたかな日、今年初の活動が行われました。
今回は矢祭山公園に設置する巣箱の組み立て・設置済み巣箱の点検と掃除・「励ましのイス」点検を行いました。
皆さん、作業が早い(笑)。次々と巣箱を組み立てられ、完成したかと思ったら今度はさっそく取り付けです。
続いて、設置済みの巣箱の点検と掃除を。
野生の鳥とはいえ、中が汚れた巣箱を利用することないそう。
巣立ち後の巣を放置すると虫がわいたりすることもあるそうなので、点検を兼ねた掃除はとても大切なんだそうです。
10か所以上の巣箱から、巣立ちの跡や立ち寄って羽を休めたのかフンがおちているのが確認されました。
会員の中には、物知りのくめお先生がいらっしゃり、しばしの理科の授業。
「シジュウカラは、苔とか落ちている人の服の繊維なんかでこうやって巣の材料にしているんだ」
「本来は球状の巣を作るんだけど、巣箱の中だからおわん型の巣にしたんだな」
くめお先生はこの巣を持ち帰り、翌日こども園での節分の豆まき会の時に子供たちに見せたんだそうです。
自然に囲まれて暮らしているとはいえ、なかなか「自然に触れて」はいない私たち。
改めて、矢祭の自然のすばらしさを実感しました。
更に、会の発足当時から作成・町内の各地に設置した励ましのイスの点検。
会の発足当時から作成・町内各地に設置した励ましのイス。
長年風雨にさらされ傷みが激しくなったものは回収し処分します。作るだけでなく、点検し、使命を終えたものは持ち帰りばらして処分する。そこまでが景観まちづくり会の活動。
簡単にできそうで、継続するのはなかなか大変なことですが、皆さんてきぱきとそしてにこやかに作業を進めていかれます。和気あいあいしながらも手を止めず作業を進めていらっしゃる、その「手」がとても印象的でした。
活動が始まって15年。地道な活動を続けていらっしゃる皆さんたちです。
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